キャリア

「転職したい」と思った素直な気持ちを大切に

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突然ですが「なぜ、転職したいのですか?」
もし、この質問に答えられないのであれば、転職活動を本格化する前にやっておくべきコトがあります。
この記事をご覧になっている方は、企業の理系研究者として入社したものの、何かの不満や動機をもって転職活動をやってみようと決意したのではないでしょうか。アカデミアに戻りたい、業界を間違えた、地元に帰りたい、待遇を上げたい、職種を変えて再チャレンジしたい。どんな理由でも構わないのですが、「転職したい」と思ったときの素直な気持ちを大切にするべきです。
この記事では、転職の動機付けが重要な理由と、その具体的な方法をご紹介します。

この記事をぜひ読んで頂きたい人

転職活動を始めたばかりの人
転職活動がうまくいっていない人

転職の動機付けが重要である3つの理由

なぜ転職の動機付けが重要である理由は何でしょうか。それは、「退職理由が明確になるから」「転職活動の軸を決めやすくなるから」「キャリアプランを描けるから」の3つです。一言でいうと、「転職活動の成功確率と転職後の満足度」です。

退職理由が明確になるから

転職活動の面接でも必ず聞かれる質問に「なぜ退職するのですか」があります。この質問は意外とやっかいで、こちらの回答に対して、面接官はいくらでもいちゃもんをつけることが出来ます。採用関係者の方に聞いたところ、転職希望者の本気度を測るとともに、入社後の離職の可能性を探るためだそうです。
転職の動機付けがはっきりしていると

「A事業部で研究を続けてきたが、自分の将来のキャリアプランを考え、B関連の研究をしたいと考えてきた。現職でも、B事業部で類似した研究が行えるため、人事部に申し出たが希望はかなわなかった。貴社でB関連の研究が出来ると知り、応募した。」

と転職の動機と退職理由をセットで答えやすくなります。そもそも、転職とは「何かを実現できないから、より希望の条件の会社に移る」ので、転職の同期と退職理由は一貫性があって、納得感があるはずです。

転職活動の軸を決めやすくなるから

転職の動機は自分が転職先に求める希望条件そのものです。
「年収が高い」「X事業で研究が出来る」「Y製品に携われる」「Z業界で活躍できる」「実家に近い」など何でも良いのですが、転職先を決めるにあたって必要な軸をしっかりと決めるためにも、転職の動機を持っておいた方が良いです。
これが曖昧だと間違いなく、転職活動が難航します。ちなみに、私の場合は主に「年収が現職の+100万」「製薬業界」の2本は譲れない軸でした。もともとは、高校の頃から医療にかかわる職に就きたいと漠然と考えていたのですが、医学部・薬学部よりも、幅広く生命の事を学んで応用できる理学部に入学しました。その後、化学メーカーに就職しましたが、どうしても薬に携わる仕事が諦められず、転職を決意しました。加えて同じ研究職なのに、業界が違うだけで年収が全く異なることに愕然とし、年収も転職活動の軸に据えました。結局、希望の製薬企業に就職することが出来、年収は爆上げしました。

転職の動機付けを納得できる形で出来れば、自然と転職活動が軌道に乗ると思います。

キャリアプランを描けるから

「転職するべきかしないべきか?」と問われたら、分からないとしか答えられません。私も転職後に「転職しなければこうなっていたのかも…」と思うことはありますが、転職して後悔したとまで思ったことは一度もありません。それは明確な転職の動機があり、その動機にマッチした転職先に巡り合えたからだと思います。さらに、「転職後はこうありたい」というキャリアプランがあったため、転職してからも常に前を向いてキャリアプランを時々修正しながら歩んでいます。つまり、キャリアは自分を前に進めるものなので、その手段の一つが転職だったということに過ぎないのです。別に、転職をしなくてもキャリアプランを描き、一つの会社でそれを完遂出来るならそれで全く問題ありません。ただ、私の場合は製薬企業で活躍したいという夢をキャリアプランに重ねた際に、転職せざるを経なかったというだけです。今は転職するべきか迷うのであれば、また将来に先送りしても良いと思います。その頃には、今描いているキャリアプランとは別のキャリアプランになっていますから。しかし、大切なのは、転職するにしろしないにしろ、その時点でキャリアプランを描けているかです。転職の動機付けがしっかり出来ていないと、間違いなく転職後に「こんなキャリアプランじゃなかった」と後悔します。

 

転職の動機付けの具体的な方法

では、具体的にどうやって転職の動機付けを行うのでしょうか。
とても簡単です。「素直な気持ちを大切にすること」です。
もちろん、転職活動では素直な気持ちを前面に出していい時とそうでない時があるのを理解する必要はありますが、まず「自分の為の」動機付けをしましょう。
「転職先の為の」動機付けは、その後で構いません。

素直な気持ちを自分で表現することは意外と難しいものです。
特に、転職したい!と思ったときほど、意識が「転職」にだけ向いてしまうからです。本来の素直な気持ちを大切に出来ずにいます。
そこで、転職したい!と思った時に私が実践していた、古典的だけど本当に役立つ動機付けの手順をご紹介します。

①とりあえず、紙に思ったことを全て書く

よくやる手法ですが、何でもいいので転職したいと思った時に、浮かんだことを書き出してみましょう。どんな感情でも構いません。重複しても問題ないです。ただひたすらに書きましょう。出来れば大きな紙を用意して好きな所に書きまくりましょう。移動中などで手元に紙が無ければ、スマホのメモにひたすらタイプしまくりましょう。スッキリしたと思うまで汚い言葉でも、いやみったらしくても、誰にも見せないのでOKです。

②一度、休憩する

一度休憩しましょう。転職したいと思う時は、不平不満や悪口が少なからず出ているでしょう。「あいつがプロジェクトのマネジメントが出来てないからいつもこんな遅い時間だ」「私の方が研究スキルは高いのに、たまたまあいつの担当になったプロジェクトが良かっただけだ」
負の感情は紙に書き出すと少し和らぎます。きっと転職活動中も現職で抱える不満やストレスは軽減されません。でも、そればかりを燃料にしていると、正しい判断が出来ず、良く分からない方向性や転職先に突っ走ってしまいます。とりあえず思ったことを紙に書き出して休憩することは、習慣化しても良いかもしれません。ただ、他の人に見られないようにだけはご注意ください。

③全くの他人が書いたメモだと思って見てみる

休憩して少し落ち着いたら、赤の他人が書いたメモだと思って読み返してみてください。出来れば日を変えてメモを見てみる方が、より新しい気持ちになれるので良いです。ポイントは一文一文を丁寧に読まないことです。深く読むと、あの時こんな風に思ったなぁと考えて、他人が自分になってしまいます。あくまで、全体をザーッとみてみることがポイントです。そこで、「このメモを書いた人は、本当は何がやりたいんだろう」と考えてみて下さい。「この人は○○をXXしたいんじゃないかな」と客観的に見出せるものがあれば、それがあなたの転職の動機に最も近いものです。「アカデミアに戻ってもっと研究がしたい」「A業界に未練がある」「研究では無くてマネジメントがしたい」「残業を0にしたい」「年収を上げたい」など何かヒントがあるはずです。あとは、そのヒントを深堀して、自分が納得できるようであれば、それが転職の動機です。ちなみに、自分用の転職の動機なので、少々ゲスかったり、大きな声で言えない事でも構いません。ちなみに、過去の私は「働く時間と年収が見合わない」とか身もふたもないような動機を書いていましたが、別に問題ないです。なお、人間関係が動機として上がった時は、転職以外にも方法があることを

転職したいと思ったときの素直な気持ちは、転職活動を進めていくとどんどん塗り替えられて変わっていきます。でも、素直な気持ちを理解して大切にしないと、転職先でも同じような不満を抱く可能性が高いです。まずは、ゲスくても良いので「自分の為の」動機付けをしっかり行うことをお勧めします。

ちなみに、私なりにまとめた転職の動機のジャンルは下記のとおりです。
実際、各個人の動機はもっと複雑ですが、大きく5つにジャンル分け出来ると思います。動機付けで躓いたら、MECEを意識して考えたいならご参考になさってください。

転職の動機 5大ジャンル

スキル スキルアップ、将来性、市場価値
待遇 年収、評価、福利厚生
働き方 雇用形態、WLB、転勤
組織 風土、人間関係、コンプライアンス
特別な事情 傷病、家庭の事情、リストラ

 

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